2006年 03月 23日
仕事の話 |
色んな人のブログを見ていると、なんとなく自分ももう少し仕事に近い、踏み込んだ話とかを書いてみたいなぁと思ったりする。
と思う一方で、なんとなく見る人が見れば、会社の方向性とか、大枠の戦略とかが見えてきてしまったりしないかとびびったりもする。ほんとは、なかなか面白い世界なんだけどね。
なので、なんとなく思いつきで面白さを整理してみるとこんな感じになるかと。
この世界のUniqueさは、全世界でのPlayerが、長年Chiquita, DelMonte, Doleの3社に寡占されてきた世界であること。つまりは、パイを奪い合う至極、単純な競争なんです。生産は、中南米とフィリピンに限られる上、腐る生鮮品であるため輸送先は限られること。年がら年中ほっといても出来てきてしまう果物であること。そして、なんといってもお天道様相手の農業であること。
生産地は、中米とフィリピン。ってことは、何れもなかなか政治の安定しない世界。色々とある世界な訳です。簡単に入ってはいけない世界。まして、その中でも地べたを這う世界だしね。とても泥臭い人的繫がりが物をいう世界。なので、結構、色々と面白い本が出ています。バナナのDeepな世界を掘り下げてみようと試みた本が。政治・宗教・民族・歴史、結構、色んなものが絡み合っていて、歴史を紐解くと面白い。しかも生産地のフィリピン、ダバオは、日本人には歴史的に色々な繫がりがあるんです。この世界に長いおじ様たちから話を聞いていると、皆、本当に本がかけそうなほど、ストーリーがあって、面白い。どうも、入り込んでしまうようです。
翻ってマーケットサイドを見てみると、長い年月をかけてバナナほど値段が上がっていない商品は無いんです。量販店にとってのうまみの幅もかなり大きい。通年安定供給が出来る果物も他にない。ってことは、量販店にとってこれほどオイシイ商品ってなかなか無いんです。まして、最近は、健康にも良いなんてこともあって。日本人の平均消費量は8kg/年ぐらいだそうです。消費数量もずぅっと、安定しながら着々と伸び続けている。欧米なんて行くと20kg/年って水準に近づくので、日本人も朝食はバナナとコーヒー、見たいな生活スタイルになると、一気に伸びるんですけどね。
ところで、話は飛びますけど、最近感じる最大のリスクは、気象条件の変化っていうのがあります。全くの個人的な心配事なんですが、何しろ異常気象が多いですよね。フィリピン産バナナがアジアパシフィックで絶対的な競争優位を持っている最大の理由の一つは、台風が来ないことなんです。ミンダナオ島南部のDavao cityを中心とした地域にバナナ農園は広がるのですが、このエリアの東の海上で台風は発生し、そのまま北上するため、基本的に台風がヒットしない。バナナは、茎なので、台風が来れば簡単に倒れます。台湾バナナや、巨大生産工場の中国も、台風が通過する限り、Davao産バナナとの競争には勝てない。それが、最近の異常気象っぷりを見ていると、その内、台風の進路が変わってもおかしくないのではないか、なんて思ったりするわけです。
台風がミンダナオ島を通過する時代が来たとしたら、業界は過去にない外的脅威に晒され、新たな戦略の選択を迫ることになるでしょう。各社は、業界地図を大きく塗り替え得るマグニチュードの選択である、どこでバナナを作るべきか、という問いに応えなければなりません。
ま、それは、それで、だいぶ面白い世界になりそうですけどね。
と思う一方で、なんとなく見る人が見れば、会社の方向性とか、大枠の戦略とかが見えてきてしまったりしないかとびびったりもする。ほんとは、なかなか面白い世界なんだけどね。
なので、なんとなく思いつきで面白さを整理してみるとこんな感じになるかと。
この世界のUniqueさは、全世界でのPlayerが、長年Chiquita, DelMonte, Doleの3社に寡占されてきた世界であること。つまりは、パイを奪い合う至極、単純な競争なんです。生産は、中南米とフィリピンに限られる上、腐る生鮮品であるため輸送先は限られること。年がら年中ほっといても出来てきてしまう果物であること。そして、なんといってもお天道様相手の農業であること。
生産地は、中米とフィリピン。ってことは、何れもなかなか政治の安定しない世界。色々とある世界な訳です。簡単に入ってはいけない世界。まして、その中でも地べたを這う世界だしね。とても泥臭い人的繫がりが物をいう世界。なので、結構、色々と面白い本が出ています。バナナのDeepな世界を掘り下げてみようと試みた本が。政治・宗教・民族・歴史、結構、色んなものが絡み合っていて、歴史を紐解くと面白い。しかも生産地のフィリピン、ダバオは、日本人には歴史的に色々な繫がりがあるんです。この世界に長いおじ様たちから話を聞いていると、皆、本当に本がかけそうなほど、ストーリーがあって、面白い。どうも、入り込んでしまうようです。
翻ってマーケットサイドを見てみると、長い年月をかけてバナナほど値段が上がっていない商品は無いんです。量販店にとってのうまみの幅もかなり大きい。通年安定供給が出来る果物も他にない。ってことは、量販店にとってこれほどオイシイ商品ってなかなか無いんです。まして、最近は、健康にも良いなんてこともあって。日本人の平均消費量は8kg/年ぐらいだそうです。消費数量もずぅっと、安定しながら着々と伸び続けている。欧米なんて行くと20kg/年って水準に近づくので、日本人も朝食はバナナとコーヒー、見たいな生活スタイルになると、一気に伸びるんですけどね。
ところで、話は飛びますけど、最近感じる最大のリスクは、気象条件の変化っていうのがあります。全くの個人的な心配事なんですが、何しろ異常気象が多いですよね。フィリピン産バナナがアジアパシフィックで絶対的な競争優位を持っている最大の理由の一つは、台風が来ないことなんです。ミンダナオ島南部のDavao cityを中心とした地域にバナナ農園は広がるのですが、このエリアの東の海上で台風は発生し、そのまま北上するため、基本的に台風がヒットしない。バナナは、茎なので、台風が来れば簡単に倒れます。台湾バナナや、巨大生産工場の中国も、台風が通過する限り、Davao産バナナとの競争には勝てない。それが、最近の異常気象っぷりを見ていると、その内、台風の進路が変わってもおかしくないのではないか、なんて思ったりするわけです。
台風がミンダナオ島を通過する時代が来たとしたら、業界は過去にない外的脅威に晒され、新たな戦略の選択を迫ることになるでしょう。各社は、業界地図を大きく塗り替え得るマグニチュードの選択である、どこでバナナを作るべきか、という問いに応えなければなりません。
ま、それは、それで、だいぶ面白い世界になりそうですけどね。
by Tomoya_Yasuda
| 2006-03-23 23:38
| バナナのこと